高校生の日本史の勉強法
世界史に次いで暗記量が多い科目「日本史」
効率よく暗記する方法は?
高校の地理歴史・公民の科目の中で、世界史に次いで暗記量が多い科目が「日本史」だと言われています。他の教科も学習内容がどんどん難しくなる中で、日本史ばかりに時間を掛けているわけにもいかないので、少しでも短時間で日本史の学力を身に付けたいところです。
①日本史Aと日本史Bの違いは?どっちが有利?
大学受験科目には「日本史A」と「日本史B」がありますが、日本史Aと日本史Bの違いをご存知でしょうか。 日本史Aと日本史Bの最大の違いは「学習範囲」です。
日本史Aは近現代史を中心に学習するのに対し、日本史Bは古代から近現代までの通史を学習します。
日本史Aは学習範囲が狭いので対策時間は少なく済むかもしれませんが、近現代史が苦手な人にとっては点数を稼ぎにくいという見方もできます。 そして、日本史Aの最大のデメリットは、日本史Aを受験科目として認めていない大学が多いということです。
特に文系学部や、理系学部でも難関大学となると、日本史Aが受験科目に含まれていない傾向が多く見られます。
一方の日本史Bは学習しないといけない範囲こそ広いですが、日本史Bだと出願可能な大学・学部の数が多いので、基本的には日本史Bを選択した方が良いでしょう。
②日本史の方が世界史よりも難しい?どちらの科目を選択するべき?
日本史と世界史のどちらを選択すれば良いか迷っている方もいると思いますので、この2科目の難易度を比較してみましょう。 覚えないといけない量が最も多いのは「世界史」ですが、単純な難易度としては「日本史」の方が難しいといえます。 その理由は“深さ”です。
世界史は覚えないといけない知識量こそ膨大ですが、学習範囲が世界各国の歴史ということで広範囲に渡るので、その分1つ1つの国に対して基本知識を得ていけば合格ラインです。
一方日本史は、日本という1つの国の歴史にターゲットを絞っているので、浅い知識だけではなくもっと深い知識を得ないことには合格ラインに達しません。
ただ、受験生のタイプによっても難易度の感じ方は違ってきます。 カタカナより漢字の方が覚えやすいという人や、日本の歴史が大好きだという人などは、日本史を選択する方が向いているでしょう。 最終的には自分の好きな方、興味のある方を選択するというのがベストな選択方法なのかもしれません。
③塾に行かず独学でも、日本史の定期テストで80点以上取れるようになるノートの取り方・記述法
膨大な暗記量の日本史ですが、中間テスト・期末テストなどの定期テストではテスト範囲が絞られますので、80点以上の高得点を狙うチャンスです。 定期テストで高得点が取れると、内申点UPにつながります。 また、自信が生まれやる気も出ることにより、さらに勉強を頑張るという良い循環ができあがります。
ただテスト範囲が絞られると言っても、やはり日本史なので他の教科と比べて暗記量が多いことは事実です。 他の教科のテスト対策にも時間を費やす必要がありますので、日本史ばかりに時間を割くわけにはいきません。
そのため、日本史の定期テストで80点以上を取るためには、普段の授業の受け方から改善しないといけません。 そこでポイントとなる勉強法は「予習」と「ノートの取り方・記述法」です。
まずは“予習”です。 翌日の授業で習う教科書の範囲に目を通し、明日どのようなことを習うのかイメージを持っておきましょう。 翌日の授業において日本史の先生が詳しく説明してくれますので、なにも予習をしなかった場合と比べて積極的に授業を聴こうという姿勢が生まれやすいです。 授業をちゃんと聴いていない生徒もたくさんいますので、授業をちゃんと聴くだけでもそれらの生徒と大きく差を付けることができます。
そしてやはり授業中に先生が説明してくれた部分は定期テストに出ます。 そこで次に大切となるのが“ノートの取り方・記述法”です。 先生が黒板に板書した内容を写すことは大前提として、それに加えてメモを追記することがとても大事です。 先生も人間なので、特に生徒たちに伝えたい重要ポイントは強調して話してくれますし、優しい先生だと「ここテストに出るから!」と教えてくれることもあります。 授業をちゃんと聴いているだけでテストに出そうな部分が分かるわけなので、そういった先生が強調してくれたポイントをノートにメモしていきましょう。
走り書きでも良いので、「←ココ出る」などのメモをしていきましょう。 そのノートをテスト直前に何回か見直し、「←ココ出る」のメモがある用語や人物名を中心に覚えていけば、日本史の中間テスト・期末テストで高得点を取れる可能性は高まるはずです。
④日本史の勉強法・暗記法。年表で時代の流れをつかもう!
日本史は全教科の中でもとりわけ覚える量が多い科目なので、闇雲に丸暗記しようとすれば多大な時間を奪われてしまいます。 時間を掛けた割に成果にはつながらないという状況だけは避けたいので、やはり効率的な勉強法・暗記法を身に付けて挑むべき科目です。
日本史を勉強する上でまず行ってほしいことは、古代から近現代までの「通史」の流れをつかむことです。 年表を利用しながら、1世紀ずつくらいに区切り、各世紀がそれぞれどのような時代だったのかをイメージできるようにしましょう。
例えば、「12世紀は武士が台頭していく世の中で、平氏と源氏が争い、最終的には源氏が大逆転勝利を修め、源頼朝が鎌倉幕府を開いた時代である」というように簡単で構わないので整理できるようにしましょう。
年表を見て、各世紀に起こった重要事項を確認しながらだと、この作業を進めやすいです。通史の流れをつかむことができたら、次は基礎知識の蓄積を徹底しましょう。 流れがつかめていれば、基礎知識のインプットもしやすくなるはずです。
ただ基礎の蓄積をする際に気を付けたいことは、あまり覚える必要のない無駄な知識まで覚えようとはしないことです。 市販の参考書・問題集によっては、教科書の範疇を超えた不必要なことまで書かれているものがあるので注意してください。 時間が限られているので、何を覚えて、何を覚えないかという取捨選択が大事です。
その点、高校の授業で使う教科書というのは、書かれている内容に無駄がありません。 教科書では、各時代についてバランス良く書かれていますし、定期テストや共通テストの問題は教科書から出題されます。 国立大学の2次試験、私立大学の個別学力検査においても、教科書の内容を参考に問題作成が成される場合がほとんどです。
そのため、基礎知識の蓄積を行う際は、教科書を利用する方法がベストと言えます。 教科書の基礎知識をインプットできれば、1問1答の問題集などを使用してアウトプットを行いましょう。 よく分からない問題があれば解説や教科書を読み、なぜこの答えになるのかを納得してから次の問題に進むことが大事です。
日本史の入試問題においては、正誤判定問題が頻出です。 正誤判定問題を解くためには丸暗記だと対処しきれないので、「誰がなぜどこでどのようなことを行ったのか?その結果はどうなったのか?」と丁寧に理解しながら覚えないといけません。
アウトプットしていく過程で、解説に載っている重要なポイントや用語はノートにメモしておくと良いでしょう。 人間なので復習をしないと忘れてしまいますが、そのノートのメモを定期的に見返すことが記憶の定着につながります。 ノートを見ることくらい、移動中や隙間時間を使ってできるので、とても簡単で効率的な暗記法です。
⑤文化史などテーマ史対策が日本史攻略のカギに!史料問題も頻出です。
日本史の入試問題対策として必ず行っておきたいのはテーマ史対策です。 文化史・政治史・経済史・宗教史・女性史・農業史などのテーマ史は入試問題に出やすいので、事前に対策を講じておくことをおすすめします。
例えば、農業について。 平安時代の農業とは、鎌倉時代の農業とは、室町時代は、戦国時代は、江戸時代は…というように各時代の「農業」というテーマについて教科書の要点をノートにまとめると良いでしょう。 特に文化史は最優先で対策をしておきたいです。
また、日本史の入試問題においては史料を用いた問題も頻出です。 教科書だけでなく資料集も利用し、日頃から史料や絵・写真・図に慣れる環境を作っておきましょう。
⑥文系受験生の日本史の受験スケジュールの立て方
国立大学の文系学部を受験する人は、共通テストで社会2科目が必要となる場合が多いです。 社会1科目だけでも大変なのに、社会2科目を攻略するとなると、長期的な計画性が求められます。
そのため、特に偏差値の高いハイレベルな大学を志望している人は、日本史の受験勉強は少しでも早い時期から始め、コツコツと基礎知識を蓄えていきたいです。 日本史を早めの段階で身に付けることにより、英語など配点比率が高く設定されがちな科目に時間を費やせる状態が作れると理想的です。
日本史の具体的な受験スケジュールとしては、まず高3の夏休み前までには通史の流れをつかみ、教科書の基礎知識を大部分は押さえておきましょう。
次に夏休みを利用して、苦手な時代を克服しましょう。 また、志望大学の個別学力検査において記述式の日本史を選択する必要のある人は、少しずつ記述対策も取り入れないといけません。 人物名や地名を正確に書けるようにする意識、制度や事件について数十字で論述できるようにする意識を持って学習しましょう。
夏休み明けには共通テストの過去問を使って得点力を高めていきたいです。 まずは過去問をチェックし、どのような問題が出ているのか、試験時間に対する問題量はどれくらいか、頻出分野はどこか、といった共通テストの情報・傾向を分析することが大事です。 過去問こそ最高の問題集なので、過去問は1回解くだけでなく、定期的に何回か反復して解きましょう。
12月に入ったら、時間も計りながら過去問演習、共通テスト予想問題集に徹底的に取り組みましょう。
⑦日本史の入試問題に最適な問題集・参考書とは?
上記でも述べましたが、日本史の入試問題を解く力を付けるにあたって最適なものは教科書です。ほとんどの大学の入試問題に共通して言えることが、教科書の内容を参考に問題が作られており、教科書の内容を徹底的に理解することが合格点到達への一番の近道だということです。
そして、自分の受ける大学の過去問もとても重要です。 大学によって、校風も異なれば、どのような学生に入学してほしいかも異なり、それらの特徴が顕著に表れているのが入試問題です。 そのため、その大学の過去問にみっちり取り組んでいくことこそ、ベストな志望校対策となります。
ただ教科書は硬い文章で書かれているので、参考書の方が読みやすくて分かりやすいと感じる人もいるでしょう。 特にテーマ史を勉強する際は、教科書だとテーマ史がまとめられているわけではないので、テーマ史に特化した参考書を利用した方が理解しやすいと思われます。 硬い文章を読むのが苦手な人や、テーマ史対策をしたい人は参考書を使って日本史の受験対策をしていく方が合っているかもしれません。
⑧高校の日本史で使用されている教科書の採択表はこちら
全国の高校で扱われている「日本史」の教科書採択表は以下の通りです。
※ドリームの日本史対策では、教科書準拠の対応はしておりません。ただ、日本史は教科書の種類が少なく、すべての教科書で学習する単元はほぼ同じです。単元ごとの要点学習を行う授業対策とそれに関連する大学受験対策で、効率的な学習が可能です。
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出版社 | 教科書 |
東京書籍 | 日本史探究 |
実教出版 | 日本史探究 精選日本史探究 今につなぐ 未来をえがく |
清水書院 | 高等学校 日本史探究 |
山川出版社 | 詳説 日本史 高校 日本史 |
第一学習社 | 高等学校 日本史探究 |
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各単元の大問単位で動画が分かれているので、わからない部分があれば、その問題だけの動画解説を見ることができます。
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② 同じ問題を繰り返し学習できる
予備校や塾の先生に説明してもらったけど理解できない時、「何度も同じ問題を聞き返すのが気まずい…」ということはありませんか?
塾の先生や家庭教師の先生には恥ずかしくて何度でも聞けないような問題でも、繰り返し何度でも学習することができるので、分からないところがそのままになるということがありません。
③ 学校の宿題のノートまとめも楽々!さらに、それがそのままテスト勉強になる
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学校の定期テストは、今あなたが学校で使っている教科書からしか出題されません。
教科書の重要ポイントが分かっていれば、それを宿題の「自学ノート」に書き込んでいくことで、定期テストの勉強と宿題を同時にこなせて一石二鳥です。
さらに…
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